優秀なエンジニアを効率良く採用するための方法として、最近Twitter等のSNSを活用した採用方法が注目を集めています。Twitterを活用した採用活動は、これまでの手法や他の人材サービスではアプローチ出来なかった人材にアプローチすることが出来、近年積極的に活用する企業が増えています。
Twitter上ではエンジニア自身の経歴やポートフォリオを公開しているケースも多く、Twitter採用との相性が良いことからメインの採用ツールとして導入している企業も増えています。
この記事では、特にTwitterを使ったエンジニア採用のプロセスの中でも時間と労力のかかる「エンジニアの探し方とその注意点」についてご紹介します。
エンジニアの探し方: アカウントから探す VS 投稿から探す
Twitterでスカウト対象を探す方法は大きく2つに分けられます。「アカウントから探す」方法と「投稿から探す」方法です。
アカウントから探す
1. キーワードから探す
Twitterではアカウント名やプロフィールに特定のキーワードが含まれているアカウントを検索することが出来ます。アカウント名やプロフィールに具体的なキーワードが入っているので、狙っているアカウントである確率が高く、想定しているアカウントにリーチしやすいのが特徴です。
デメリットとしては、キーワードには複数の意味が含まれる場合がありますので、目視で確認したり、複数キーワードで検索をかけることが必要です。
例えば、「AI」というキーワードで検索をする場合、人名など他の固有名詞にも含まれている可能性があるため注意が必要です。
また、Twitterのアカウント検索機能はscreen_name(@から始まるid)も検索対象になるため、特に英字で検索をかける場合は注意が必要です。
AIで検索をかけた場合。関係のないアカウントが多数。
特に英字など、意味が複数存在するキーワードを検索する場合はキーワードを絞った方が効果的。今回のAIの場合はscreen_nameに入っているAIもヒットしてしまう。
2. 特定のアカウントのフォロワーから探す
スカウト対象のリストが既にある場合は、それらのアカウントのフォロワーから探すことが効果的です。Twitterでは同じ趣味や嗜好を共有する人々がフォローしあう傾向が強く、フォロワーも新スカウト対象となる可能性が高いです。
特にフォロワーが多いアカウントであれば、一度に効率良くスカウト対象を増やすことが可能です。
2023/7/10追記:現在Twitterでは一部のフォロワーしか表示されない閲覧制限があり、一部のフォロワーしか表示がされない点は注意が必要です。
約360万人フォロワーがいる堀江貴文さん
フォロワーから対象となるアカウントを探すことが出来ます。
2023/7/10現在ではTwitter社の制限により約60件程度しかフォロワーが表示されない仕様になってしまいました。
3. 特定のアカウントに似ているアカウントから探す
Twitterには、各アカウントページからそのアカウントに似ていると判断したユーザーを表示する機能があります。表示される件数は少ないですが、この機能を利用することで似た特性を持つアカウントを簡単に見つけることができます。
プロフィールページを下にスクロールしていくとWho to followという項目が表示される
show moreを押下するとそのアカウントに似ているユーザーが表示される。約15件程度と件数は少ないが、Twitter社が独自に似ていると判断しているアカウントが表示されるので精度は高い。
投稿から探す
1. 特定のキーワードを投稿しているアカウントから探す
Twitterの検索機能を使えば、特定のキーワードを投稿しているアカウントを検索することができます。この方法は、直接的にキーワードに関連するアカウントを検索できるため、高確率でスカウト対象のアカウントを見つけられます。また、高度な検索コマンドを用いて精度を上げることが可能です。
下記にスカウト対象をを検索する際に効果的な検索コマンドをまとめているので、チェックしてみてください。
- 期間を指定
- and検索
- or検索
- 日本語のみに絞る
- 特定のキーワードを除外
- 検索結果からリプライを除外
- 検索結果からリツイートを除外
インプレッションが多く発生している「話題のツイート」と最新のツイートが表示される「最新」の2つのタブから投稿検索が可能。通常、空白で区切るとand検索になる
「OR」で区切るとOR検索になる。今回の場合は「Go」もしくは「プログラミング」が含まれているアカウントが検索される。
「since:yyyy-mm-dd」で特定の日時以降、「unitl:yyyy-mm-dd」で特定の日時以前の投稿で期間を絞って検索が出来る
特定のキーワードを除外する場合は「-”除外ワード”」の形で入れる。ダブルクォーテーションで囲むことで完全一致検索になる。また、「lang:ja」と入力することで日本語の投稿のみに絞り込むことが出来る。今回のような「Go」などの英字を検索する場合に特に効果的。
リツイートを除外する場合は「exclude:retweets」リプライを除外する場合は「exclude:replies」を使用する。
2. 特定の投稿にいいねをしているアカウントから探す
ターゲットが興味を示している投稿にいいねをしているアカウントを探します。これにより、同様にその投稿に興味を持つ可能性が高いアカウントを見つけることができます。
画像のように各投稿からいいねしているアカウントを表示することが出来るので、特定のコンテンツに興味があるアカウントを効率良くリストアップすることが出来ます。
「xx件のいいね」をクリック
特定の投稿にいいねしているユーザーの一覧が表示される
3. 特定の投稿をリツイートしているアカウントから探す
いいねだけでなく、リツイートも有効な方法です。リツイートしたアカウントは、いいねよりもツイートに対する共感度や興味が高いと推定できます。
スカウト対象選定の注意点
スカウト対象を選ぶ際の注意点としては、「アカウントがDMを解放しているか?」が重要です。DMを解放していない場合は、対象者にフォローしてもらう必要があります。
DMを解放しているアカウントから優先的にスカウトしつつ、DM解放していないアカウントにはフォローバックしてもらえるようにアカウントをきちんと設計していくことも重要です。
ひろゆきさんはDMを解放していないので、フォローされていないとメッセージを送ることが出来ない。
なかやまきんに君はDM解放しているのでフォローバックされていなくてもメッセージを送付することが出来る。
まとめ
Twitterでエンジニアを採用する企業が増えていますが、効率良く優秀な人材を獲得するには「ターゲットの選定」が重要です。がむしゃらにアカウントを探すのではなく、Twitterならではの特徴を活かしてアカウントを探していきましょう。
「ターゲットの選定」はTwitter採用の最初のプロセスですが、その後の返信率や採用数に大きく影響していきます。アカウントの検索方法を最大限に活用し、膨大なTwitterユーザーの中から自社に必要な人材を効率良く採用出来る状態を目指していきましょう。